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ルチアルート感想

2011.08.10 *Wed*
なんかもう言う必要すらないですが、ネタバレしすぎなんで(´・ω・`)
問題ない方のみ追記からどうぞ
■ルチアルート感想

 いつも身につけて外さない、白い手袋。
 それが示すものは……潔癖症?不潔だから触りたくない……?
 いや、ちがう。彼女だって、花に触れたい。動物を愛でたい。人の温もりを感じたい。
 しかし、できなかったのだ……。自分こそが汚れた存在だったから……。



 ルチアとちはやとの喧嘩が一段落ついた頃、オカ研に入ってきた一つの投書ネタ。
 『呪われた少女-アサヒハルカ』。
 彼女のいた孤児院では、大勢の子どもが亡くなったという。
 呪い殺されたと言われている少年…『岸田隆吾』。少女の手がかりが吉野の小学校時代の同級生にあることを知り、調査に乗り出す。

 しかし…瑚太朗の周りで不可解な出来事が起こる。
 コピー機のおかしな動作。突然真一文字に割れる窓ガラス。
 まるで、本当に呪いが存在するかのような…

 コピーの現場に居合わせたルチアに問い詰められ、仕方なく事情を話す瑚太朗。
 『呪われた少女』として貶められたアサヒハルカ…。その境遇は、どこかルチアのそれと似ていた。
 手に触れたひまわりが偶然枯れた。世話をしたウサギが偶然死んだ。
 同じことだ。アサヒハルカだって、本当に呪われているわけじゃない。
 たまたま一緒に遊んだ子が、亡くなった。偶然が何度も続いただけなんだ。
 たったそれだけで『呪い』のレッテルを貼られてしまう、残酷な子ども社会。
 ルチアもハルカも、その犠牲者だったのだ……
 そのレッテルを剥がすためにルチアは……
 「私も調査に協力させて欲しい。」

 元々おもしろ半分で調査を始めた瑚太朗だが、今は違う。
 アサヒハルカの噂は偶然にすぎないと証明することで、ハルカを…いや、ルチアをも、解放する。
 『呪い』のレッテルによって与えられた、深い心の傷から。
 そんな決意を胸に、二人で調査を開始した。

 序盤からガチでビビってた俺は…(´・ω・`)
 瑚太朗とルチアがいい人すぎて、逆にヨッシーノが俺と同じただのビビリに見えちまうじゃないっすか(´・ω・`)



 吉野の小学校時代の連絡網を元に、当時のクラスメイトに電話をかける。
 ……誰も彼もが言う。
 「アサヒハルカの件なら、話すことは何もない」
 「あんたが掘り返すからこんなことになったんだ」
 「呪い殺されてしまう」
 「もう二度と掛けてこないでくれ」
 どこの家でも昨晩、蛍光灯が割れたと言う。

 「ガラスが割れたら…気をつけろ…」
 吉野の忠告を思い出す。
 そこへ、ルチアから電話が。女子の方も同じ状況らしい。
 もう手を引こう、とルチア。その声は何処となく怯えていて……

 ひとまずルチアには手を引いてもらい、一人で調査を続けようとする瑚太朗。
 いつかルチアとちはやとの仲直りのお膳立てのために訪れたレストラン。そこの店員から話を聞く。
 取材のために突撃した同窓会で窓ガラスが割れる。
 帰り道でも、街灯が次々に割れる。
 ふと、何者かが自分の腕を掴む。
 いや……『何者か』ではない。少なくとも、自分にはその正体が分かるはずだった。

 「私を…起こさないで…」

 突如、頭上から巨大な看板が落下してきた。間一髪でかわすも、大怪我だったという。
 そして、気が付けば腕には紫色の痣。今もまだ消えずに残っている……。

 なるほどこれは怖い……(´・ω・`)



 帰り道。何者かが瑚太朗の腕を掴む。
 雨に打たれてずぶ濡れの少女がいた。

 CG添付

 黒髪のポニーテールで、風祭学院の制服を着ていて…
 ルチアだった。それでいて、ルチアではない。
 瞳に宿す色が違う。そして何より、彼女が決して外すことのなかった白い手袋…それがない。

 「私を…起こさないで。さもなきゃ…あなたが…私と同じ目に遭うから。」

 呪いを信じたらそこまでだ。アサヒハルカも、此花ルチアも救えない。
 アサヒハルカは、眠りを覚ますなという。しかし、それはただの泣き寝入りでしかない。
 自分は呪われている。周りからずっとそう言われ続けていた。
 そんなことはない。自分は呪われてなんかいない。わかっている。
 ……でも、認めてしまう。受け入れてしまう。その方が、辛くないから。
 大勢の中で、自分だけが周りと違うことを言う。そっちの方がよっぽど辛かったから。
 そう言って説得しようとする瑚太朗だが…

 「気持ちは嬉しいけど…あなたは、一つ勘違いをしている…」
 今まで、『呪い』のレッテルに甘んじてきたアサヒハルカ。
 彼女はずっと、噂が消え去るのを待っていた。
 彼女は本当に呪われていた。孤児院での惨劇はまだしも、痣やガラスについては呪いでなければ説明がつかない。
 瑚太朗はアサヒハルカの誤解をとこうと、親切心で調査を始めた。しかし、元々誤解なんてなかったのだ。
 瑚太朗が調べれば調べるほど、彼女が本当に呪われていたということを証明することになる。

 「そしてこれが、言葉で告げる最後の忠告…」
 そう残し、アサヒハルカは…いや、此花ルチアは気を失った。

 アサヒハルカもやっぱり辛かったんですね…
 にしても、眠りを引っ掻き回す瑚太朗をどう見たらいいのかわからなくなってきました(´・ω・`)



 ルチアが目を覚ますと、そこは瑚太朗の部屋だった。
 夢を見た、とルチア。
 夢の中で、ルチアはアサヒハルカだった。
 夢の中の自分はすごい高熱を出していて…養護の先生に看病されていた。
 先生がルチアの手を持ち、自分の頬に当てる。
 冷たくて気持ちよかった。しかし……

 翌日、その先生は亡くなった……。



 庭の植木の葉を一枚ちぎって、目の前にかざすルチア。
 すると…緑色の葉は見る間に茶色が差し、火にくべた様にパリパリになって散った……。
 瑚太朗は唖然とする。

 CG添付

 「私の手…昨夜からおかしいんだ…」
 ルチアの手は今や、本当に『毒』を帯びていた。
 花に触れれば枯らしてしまう。人に触れれば殺してしまう。
 人と手を繋ぐことも、動物を抱くことも出来ない。
 食器の使い回しも、ジュースの回し飲みも出来ない。
 生きとし生けるもの全て、自分を…自分たちを受け入れることは出来ない。

 蛍光灯が割れれば、それが呪いだろうと偶然だろうと、新しいものを買わなければならない。
 頭上から看板が落ちてくれば、それが呪いだろうと偶然だろうと、大怪我をする。
 しかしこれは……これこそが、アサヒハルカの『呪い』なのだ。

 「私を…起こさないで。さもなきゃ…あなたが…私と同じ目に遭うから。」
 どうして俺じゃなくいて委員長に…引っ掻き回したのは俺だ。呪うなら俺を呪えばいいものを…。
 天王寺は自分に何がっても意思を曲げないだろう、とルチア。
 その通りだった。自分よりも自分と親しい人を狙われた方が、瑚太朗の心は折れやすい。
 「やめだ…降参する…」

 泣きますた(´;ω;`)
 生涯の孤独…ルチアの悪夢が現実になってしまうとは……(´・ω・`)



 数日後。降参したと言いながらも、ちゃっかり手がかりを手にした瑚太朗。
 アサヒハルカがいたと言われている孤児院へ潜入。
 そこの礼拝堂で、壁に並んで掛けられた子どもたちの写真を見つける。
 一番端の写真。年代的にもっとも新しい…例の惨劇があった年のものだ。
 手に取ろうとすると、ステンドグラスが割れる。
 
 「やっぱりいたか、アサヒハルカ。…出てきてくれないか?話がしたいんだ」
 相変わらずステンドグラスが割れるだけ。しかし、瑚太朗はアサヒハルカに関して、既にある一つの答えを持っていた。

 「そうだな、今の名前は違うな………此花ルチア。」

 姿を表すルチア。
 「どうして私がアサヒハルカ本人だと?」

 あの晩、連絡網に記されていたすべての住所で、蛍光灯が割れた。
 しかし、一件だけ。引っ越して住所の変わっていたクラスメイトがいた。
 そのクラスメイトの元の家ではガラスが割れ、今の家では何も起こらなかったという。
 即ち、これは古い住所の記された連絡網に準拠して行われた、人間の仕業ということ。

 コピー機のおかしな動作。西九条が複雑な状況を再現してみせたが、実際はもっと単純なものだ。
 あれはルチア本人の仕業。瑚太朗が何をしようとしているのか理解したルチアは、自分でコピーした紙を、あたかもコピー機がおかしな動作をしたかのように偽ったのだ。

 そしてその晩、瑚太朗の携帯が壊れた。あれもルチアの仕業。
 かつてのクラスメイト全員に電話するであろう瑚太朗を怯えさせるには、全員の住所を回ってガラスを割るだけの時間が必要だった。
 ルチアは瑚太朗の携帯を破壊することで、一晩時間を稼いだのだ。
 破壊手段はわからない。
 しかし…どんなトリックか、あるいは本当に呪いか。手を触れずにガラスを割ることのできるルチアになら可能だろう。
 
 ナイス推理コタさん…(゚∀゚)
 にしても意外な結論だな…('ω`)



 アサヒハルカであると認めるルチア。その本音は…
 「誰も私たちを受け入れられない」
 あの晩、ルチアが瑚太朗の前で泣き叫んだ言葉。
 生涯、孤独を抱えて生きていかなければならない。そんな悲観したことしか言えないルチアに、自分の腕を見せつける瑚太朗。
 そこには紫色の痣が……アサヒハルカとして現れたルチアに掴まれたときにできたものだ。
 ここはあの惨劇の現場。強烈な毒は、今もなお根強くこの場に残っている。
 瑚太朗がその毒に侵されて行くにつれ、痣は広がっていく。
 この痣のことは謝る。だから今すぐ病院へ、とルチア。
 そして瑚太朗も…
 
 「この痣のことは謝る。」
 許せなかった。呪いになんかに…毒なんかに負けて、こんな痣を残してしまう自分のヤワな体が。
 そのせいでルチアが傷ついている……。それだと言うのに……。

 毒に負けない身体を……毒に打ち克つ身体を……。
 俺を蝕むこの毒を理解し、抵抗しろ!
 強く念じることで自分の体を書き換えることのできる…『アクセル』の力。
 それを今、全力で踏んでいる。

 ………気がつくと、痣は消えていた。
 瑚太朗の身体は、ルチアの毒に耐性を得た。
 痣が消えたことに驚きつつも、まだ心配している様子のルチア。
 瑚太朗はその心配を拭ってやるために…抱きしめる。そして誓う。

 俺は死なない!ルチアの前からいなくならない!
 だから…もう一生孤独だなんて、悲しいこと言うな…!

 CG添付

 ルチアも認めざるを得なかった。
 ………天王寺瑚太朗は、自分を受け入れることのできる唯一の存在だと。

 これは……(´;ω;`)
 ザ・涙腺崩壊。゚(゚´Д`゚)゚。



 「素敵ねぇ、神様の前で誓い合う二人。妬けるわ…」
 突如現れた何だかよくわからない連中につれられ、病院へ。
 あれだけの毒の中にいたというのに、瑚太朗の身体には全く異常が見られない。
 しつこい検査が終わり、現れたのは………西九条だ。
 あの礼拝堂のことと、自分たちのことを秘密にしておいて欲しい。
 さもなければ、平穏な日常は帰ってこないとのこと。
 『ガーディアン』…西九条は自分たちのことをそう言っていた。

 後日、ルチアに呼ばれて家を訪問。
 いきなりメイド服で登場。ちなみに、瑚太朗の悪ふざけが原因。

 ヤバい…破壊力ありすぎだろ…

 食事を振舞ってもらい、ガーディアンについて、詳細な事情を聞く。
 今地球を蝕んでいる環境問題。このままでは、千年後に星は滅びを迎える。
 それを、自分の死んだ後のことだから関係ないと考えるか。千年なんてあっという間だと考えるか。
 いつかルチアは、瑚太朗に空き缶の捨て方を指南した。
 そんな小さいことでもいい。皆が実行に移せば、星の寿命は伸びるはずだ。
 ルチアは千年の後の未来を見たという。
 枯渇しきった大地。一面に広がる砂漠。あたりに立ち込める瘴気。
 そんな未来は避けなければならないと。

 手洗いを借りようとして、ふと何かの気配を感じた瑚太朗。
 ………静流がいた。

 「なぜフーキーンがここにいる」
 「とても不思議だ」

 爆笑。やはりこういう時の静流は面白い。

 結局、静流のせいでその日はお開きとなった。
 帰り道、瑚太朗は静流に問われる。
 「コタローはルチア永遠に一人ぼっちにしないと誓った。
  ルチアはきっと、コタローが口にした以上のものを受け取ったと思う。
  お前はルチアの…運命の人になる覚悟は、本当にあるのか。」

 瑚太朗は未だ、ルチアに対する気持ちがはっきりしないでいた。
 瑚太朗はあの時、自分の体を蝕んでいた毒に激しい怒りを覚えた。
 そして、アクセルを踏んだ。
 ルチアを孤独にさせたくない。そんな一心で。
 アクセルはあってもブレーキはない。あの力のもたらすものは、常に不可逆性を伴う。
 だからこそ今まで使用を控えてきた。いたずらに使ってはならない、禁断の力。
 ルチアの毒を受け入れられるようになるほどの書き換えは、瑚太朗を人ではない存在にしてしまうかもしれない。
 なのに何の躊躇もなく、全力で開放した。
 それはつまり…ルチアを生涯一人ぼっちにしないという確かな覚悟があったことを意味する。
 ただ、瑚太朗が自覚していないだけだ。
 それを、そろそろ自覚しなければいけない。でないと、ルチアが傷つくことになる。 

 「俺は此花ルチアを永遠に一人ぼっちにしない。たしかにそう誓ったぜ。
  そこからルチアが何を受け取ろうと感じようと、そこに一切の誤解はない。」

 瑚太朗の覚悟は確かなものだった。



 数日後、瑚太朗はルチアとデートの約束をする。
 場所は少し離れた場所にあるショッピングモール『KAZAMO』。
 化粧品店、玩具屋、ゲーセンにボディーセラピー。二人でいろんな店を回った。
 展望レストランでの夕食。その後、屋上で夜景を眺める。

 瑚太朗はルチアが思い描いていた夢を、見事なまでになぞっていた。
 いつか静流に話して聞かせた夢。おそらく、瑚太朗はそれを静流から聞いたのだろう。
 ずっとルチアにつきまとっていた不安…これが自分にとっては『デート』でも、瑚太朗にとっては単なる『散歩』でしかないのではないか?
 瑚太朗は自分の為に今日という日を用意してくれた。それは、同情からのものではないのか?
 しかし、そんな心配は杞憂だった。
 瑚太朗は、ルチアの夢をすべて叶えてくれた。
 瑚太朗が自分の『運命の人』であって欲しいという願いに、真っ向から返事をしてくれた。
 ありがとう……瑚太朗……。

 CG添付

 今日一日、充分に楽しかった。
 でも、静流に話した夢にはまだ続きがある。
 ……話した通りに、サインを送る。瑚太朗の方を向いて目を閉じる。
 その唇を、暖かくてやわらかいものが包む………。幸せを逃がさないために。もう二度と、孤独だなんて言わせないために。

 最初はただの堅物委員長をからかっているだけだった。
 ちはやとの喧嘩が見ていられなくて、仲直りのお膳立てをした。
 アサヒハルカ…ルチアの過去について知り、無視できなくなった。
 だから…礼拝堂で一人ぼっちにしないと誓った。……それは同情ゆえのものだった。
 だが、今…こうしてルチアを抱きしめているのは…同情なんかじゃない。
 ルチアのことが…好きだからだ。

 やっべぇ…悶死できる(*ノωノ)



 帰宅して携帯の電源を入れるルチア。静流から電話がかかってくるだろうと思い、電源を切っていたのだ。
 静流からのメール三件の他に、西九条からの電話が一二件。

 ………静流が倒れたとのことだった。

 病院で説明を受ける。
 ルチアのたった一人の友人……ルチアの毒に耐えられる身体を持っていた静流。
 そんな静流の能力…それは、体内での薬品の生成。
 今まではその力でルチアの毒の中和物質を生成してきた………と思われていた。
 しかし実際生成されていたのは、中和物質ではなく抵抗物質。体内には、確実に毒が蓄積されていた。
 たまたま毒の抑制剤の効き目が弱っていたことが重なり……その均衡が決壊した。
 しかし、時間をかけて治療すれば治るとのことなので、安心する。

 瑚太朗も検査を受けるが、アクセルの力の賜物だろう…結果はシロ。
 ルチアは別の病院で検査を受けているというので、とりあえず帰宅。

 深夜。ルチアから電話がかかってくる。
 自分のせいで静流が倒れたことに責任を感じていた。
 静流は大丈夫だと。戻ったらまたデートしようと励ますが、途中でルチアの携帯の電池が切れてしまう。

 病院に携帯のアダプタを届けてやろうと、ルチアの家に向かった瑚太朗。
 鍵は開いていた。中へ入ると同時に、西九条から電話。
 市内で、ガーディアンのエージェントが相次いでガイアの魔物に襲撃されているという。
 ルチアの家も危険だから早く引き返せ、と。

 ……最後の方は聞いていなかった。廊下の明かりに照らされた巨体。以前街で襲われたあの黒犬。
 室内を逃げまわる。ルチアを一人ぼっちにしないと誓った。こんなところで死ぬわけにはいかない。
 椅子を盾にして耐えるが、長くはもたない。座盤が食い破られていく。
 そこへ……突如銃声が鳴り、黒犬は吹っ飛んだ。
 廊下に銃を構えた西九条の姿。電話したときには既にこちらへ向かっていたようだ。
 ………五秒。あと五秒遅かったら、死んでいた。

 そういやーまだオーロラ覚醒してなかったっけなぁ…(´・ω・`)



 一方、病院ではルチアが検査を受けていた。
 しかし、ルチアの毒は強すぎて、研究員でも手に負えない。

 かつてルチアや他の子供たちをを題材として行われたガーディアン暗部での研究…『次世代人類プロジェクト』。
 それは、千年後…破滅を迎えた未来で生き残れる存在の確立。
 その実験のおかげで大勢の子どもたちが苦しみ、死んでいった。
 ルチアこそがその研究の成果。彼女の毒性は、その時に植えつけられたものだ。
 毒だけじゃない。超振動…微細な空気の振動を起こしてしまう力。
 ……そう。ガラスを破壊する力。あれも研究のせいで植えつけられた。
 彼女は千年の後の未来で生きるべき存在。その体質故に、現在を生きることは出来ない。
 だから『方舟』に…『冷凍睡眠装置』で千年の時を過ごし、未来の人類となる予定だったのだ。
 ところが、ガーディアンが膿を切り出した。研究は廃止。研究グループは全員終身刑。
 おかげで『冷凍睡眠装置』が完成することはなかった。ルチアは『未来の人類』にして、現世に取り残されてしまったのだ。

 誰とも触れ合うことのない、千年の孤独。ルチアはそれを受け入れた。
 それが人類が生き残る希望だと言われたから。自分が必要とされていると感じたから。
 あの時の彼女にとって、それが唯一の使命にして生きる意味。
 ……ところがどうだ。『未来の人類』として現代に取り残されてしまっている。
 存在するだけで毒を撒き散らす。意味を失ったどころか、存在さえ許されない。

 生きていることで、何かを残したかった。誰かに必要とされたかった。
 それができない今…自分に生きている意味はない。
 瑚太朗は自分を孤独にしないと誓ってくれた。しかし彼の優しさは、そのまま辛さとなる。
 とうに、自分には生きている資格などないのだ。
 もういい…死にたい。殺してくれ。それが私の使命なんだ…。

 そう思った矢先。一人の女が現れる。

 「あなたこそが、千年後の未来の唯一の希望。あなたにしか成し得ない…任務と価値。」
 ……ブレンダ・マクファーデン。『次世代人類プロジェクト』の副主任だ。終身刑を逃れ、ルチアを探し回っていたらしい。
 悪魔でも構わないと思った……。自分を必要としてくれているなら……。



 行方不明のルチアを心配する日々。
 西九条も探し回っているが、ブレンダ一味とルチアの居場所は掴めない。
 そして迎える収穫祭の前夜祭の日。
 静流は入院中。小鳥とちはやは欠席。朱音も珍しく部室にいない。
 オカ研の皆は、誰もいない……。
 何が一生孤独にしない、だ。孤独なのは…俺の方じゃねぇか…
 浮かれ気味な収穫祭ムードの中、瑚太朗は一人孤独を噛み締める。
 学校が終わり、下校。校門を出ると…

 夢ならば、覚めないでくれと。
 ルチアがいた。
 思わず抱きしめる。そうしなければ、すぐまたどこかに行ってしまいそうで…
 そして、二人は前夜祭へ繰り出した…。

 例のレストランでパフェを注文する二人。
 そこで、ルチアは告白する。
 研究の際に彼女に課せられたのは、毒や超振動だけではなかった。
 五感の異常。彼女には、味や匂いがわからない。
 昔は、視覚や触覚にも異常があったという。
 どうも、抑制剤の副作用だそうだ。

 彼女に強要された、呪われた身体。
 千年後云々というふざけたプロジェクトのために、彼女はどれだけの苦難を…
 破滅を防ぐって…そういう事じゃないだろ…
 何より、ルチアに怒って欲しかった。自分の人生をめちゃくちゃにした連中を糾弾して欲しかった。
 だがしかし、彼女は怒らない。これが自分の任務だからと……。

 まじっすか…ルチアほんとにたぶらかされててかわいそすぎる(´;ω;`)

 新しい抑制剤のおかげか、五感が戻り始めたルチア。
 急な刺激に疲労を感じ、近くの公園へ。



 同時刻。西九条がブレンダ一味の潜伏場所を突き止め、制圧を開始。
 プロジェクト遂行の際に世界中に作られたシェルター。その一つが風祭に存在した。
 静流が病院を抜けだして軽々と阻止線を制圧。

 ……シリアスな場面なのに笑ってしまった。不覚(´・ω・`)

 無事にブレンダ一見を降伏させるも、ルチアはそこにいなかった。
 彼女はあるべき世界へ旅立ったと言い、不敵に笑うブレンダだった……



 公園の丘の向こうにつれていかれ、唖然とする瑚太朗。
 一面のひまわり畑。どうも、外国で品種改良されたものらしい。
 
 ルチアはひまわりが好きだった。
 孤児院…サンタブローシアで出会ったひまわり…とても綺麗で、輝いていた。
 そんなひまわりが…自分の毒性を示してくれた。
 それ以来、ひまわりが怖くなった。触ってみたい。でも、枯れてしまったらどうしよう。
 そして今……

 「ザラザラして…案外痛な。でも…」

 そのひまわりは、ゆっくりと黒ずんでゆき…頭を垂れた。
 気がつけば、周囲のひまわりは萎れ、朽ちて行く…。
 ルチアを中心にして黒い円を描いてゆくひまわり。
 それはまるで、黄色い花が一斉に彼女から逃げているかのようで…

 CG添付

 「さようなら……瑚太朗。」

 もはやひまわりだけではない。周囲の草木も鳥も、次々と黒ずんで死に絶えてゆく。
 その黒ずんでゆくく世界の中心で、瑚太朗は気を失った……。



 うっすらと目が覚める。あたりにはものすごい瘴気。
 ……何やってんだよ、俺。こんなとこで寝てる場合かよ。
 アクセルを踏む。身体の中で、毒素が燃え尽きてゆくのを感じる。
 この毒に…再び打ち克つ!!
 
 ……意識がはっきりする。
 気がつくと、周囲には子どもの死体が転がっていた……。
 そして、すぐ隣にはちはや。こちらはピンピンしている。
 西九条に電話をかけ、ヘリで迎えに来てもらう。
 どうも、二時間もしないうちに米軍が風祭に核攻撃を仕掛けるらしい。
 ブレンダがルチアに街をうろつかせたのは、その口実作りに過ぎなかった。
 『鍵』もガイアも、ついでにルチアの瘴気をも、一掃しようという腹だ。
 時間がない。ルチアのいる場所へ……どこかは見当がついていた。



 ショッピングモール『KAZAMO』。あの日のデートが、遠い昔のような気がする。
 ……やはりいた。三階に人影。

 「瑚太朗…」
 茶番はどうでも良かった。ついて来い、と瑚太朗。
 毒の対処法はきっと見つかる。それまでシェルターで我慢しさえすれば、これまで通り、普通に生活できる。
 
 私は瑚太朗の求めている『此花ルチア』ではない。この世で最も忌むべき存在…『アサヒハルカ』なのだ。
 ルチアにはわかっていた。
 毒の対処法など、ありっこないのだ。
 そんなものがあるのなら、ブレンダはルチアを切り札として手元に置いておくはずだ。
 それを風祭に置き去りにしたということは、毒はブレンダたちにも持て余されているということ。
 瑚太朗は『此花ルチア』に生きろという。抑制剤はきっと見つかるから生きろと。
 つまり、毒のある『アサヒハルカ』には、生きている意味が無いのだ。
 だから私はこのまま核で死ぬ。生きていれば、それだけで害だから。

 それでももし、こんな私にも意味があるというのなら…
 教えてくれ。天王寺瑚太朗。
 その答えがないなら……

 少し瑚太朗にガッカリしますた(´・ω・`)
 鈍いわけじゃないと思うんっすけどね('ω`)



 「消えろ。」

 何かが砕ける音。
 天井のシャンデリアが落下してくる。超振動の力だ。
 ちはやに庇われて助かるが、もはや説得は断念するしかない。

 「実力行使で、お前をシェルターに連行する…」
 静流が動く。
 床を蹴る。壁を蹴る。
 ルチアを殴る蹴る。ナイフで斬りつける。銃で撃つ。
 ルチアも超人だ。並外れた速度の攻撃を、日本刀で弾き返す。
 すべてが一瞬で行われる。超人同士の戦闘。
 それは、同じように一瞬で、どちらかが命を落としかねない。

 静流の銃がルチアの右腕を撃ち抜く。刀はその手を離れ、空中へ。
 唯一の武器を失うわけにはいかない。ルチアもそれを追って上へ。
 二人は建物の壁を上へ上へと蹴って昇りながら戦う。
 刀は天窓を割り、遥か上空へ。

 瑚太朗は『ルチア』も『ハルカ』も区別しない、と静流。
 しかしルチアは言い張る。自分が求めるのは同情ではなく意味だと。
 話が通じないと判断した静流。ナイフで急所を狙う。

 刹那。
 闇夜から落下してくる輝き。ルチアの刀だ。
 瘴気の中で最高のスペックとなるように設計されたルチア。回復能力も尋常ではない。
 銃で撃ちぬかれたルチアの右腕は、とうに再生していた。

 まっすぐに振りかざされて来る日本刀。静流はそれを、交差した二本の炭素鋼ナイフで受け止める。
 「コタローはハルカを受け入れるために自ら望んで、毒に耐えられる体を手に入れた!
  本気で偶然だと思っているのか!いい加減にしろ!」

 CG添付

 やばい…燃えてきた(゚∀゚)

 二人の刃が火花を散らす。
 甲高い音は、どちらかの刃の悲鳴。
 削られて……折れるのは……
 静流のナイフだった。
 肩から斜め下にまっすぐ切り裂かれた静流。予想しなかった程の刀の勢いに驚愕するルチア。
 勢いを失った二人は、二十階の高さから転落する。

 間一髪。瑚太朗が静流を、ちはやがルチアを受け止める。
 静流はの能力は、身体を斬り裂かれてもなお、生き残るほどの力がある。
 静流は大丈夫、とルチアの方を見ると…

 「何を甘えてるんですか!」
 ちはやが叫ぶ。これ以上何を求めるのか、と。
 みんながルチアを…いや、ハルカをも理解し、受け入れようとしてくれている。
 瑚太朗も静流も、ちはやも。みんな迎えに来てくれた。
 ルチアのことを、友達だと思っているから。

 そのちはやが…不意に倒れた。
 さっきルチアを受け止めた腕……紫色の痣ができていた。
 咲夜の力のおかげであの瘴気の中でも平気でいられたちはや。しかし、直接の接触には耐えられなかったようだ。
 そのまま気を失って倒れ……
 自分を救けてくれた。友達だと言ってくれた。
 そんな彼女を、ルチアはまた傷つけてしまって……
 ちはやは死んじゃいない。ちはやを守る力は、この程度じゃないはずだ。
 しかし、ルチアの目にとってそれは…間違いなく友人の死。

 「これでも…”生きろ”?」
 そこまで追い詰められたルチアに…瑚太朗はまだ答えを見出せなくて…
 ルチアは駆け出す。建物を上へ上へ。



 目を覚ましたちはやに気圧され、追いかける。
 ……屋上。空には明るみが差していた。

 死ぬ気がなくなった、とルチア。
 これから核攻撃を避けるために市外へ脱出し、瘴気を撒き散らしながら世界中を回るつもりだった。
 瑚太朗にもわかるのだろう。世界を滅ぼしたくなければ、自分を殺せ。そう言うつもりだ。
 あるいは、今ここで瑚太朗というこの世への未練を切り伏せ…世界を滅ぼすか。
 どちらでも良かった。どうせ自分に意味などないのだから。

 瑚太朗に斬りかかるルチア。拳を固める瑚太朗。
 「ちはやの言う通りだ。女は引っ叩かなきゃわからねぇ時があるらしい…」
 瑚太朗の脳裏に浮かぶのは、ルチアとの日々。

 吉野に食べさせるはずだった激辛パフェを、事もなげに食べてしまったルチア。
 そんな彼女に「辛い」と唸らせる為に色々と画策し、何度も殴られた。
 ちはやとの仲直りのお膳立て。甘いはずのパフェが激辛で、ヒヤヒヤした。
 ガイアもガーディアンも、毒も呪いも何もない日々。今でも渇望する。
 アサヒハルカの怪談。おもしろ半分で首を突っ込んだが、ルチアの過去に触れることになった。
 彼女の忌むべき体質。礼拝堂での気持ちは、同情だった。
 しかし、静流に気付かされた。今は同情なんか微塵もない。
 瑚太朗は、ルチアという人間を好きになることができた。

 ルチアもわかっているはずだ…同情なんかじゃないって。
 なのに俺ときたら…さっきから毒だの抑制剤だのばっかり。
 彼女の欲しているのは、そんな言葉じゃないだろう……!!
 そんなことだから、伝わらないんだ!!
 俺の気持ちは、同情に塗れて見えるんだ!!

 「わかったよ…お前の意味。」

 斬り下ろされた刀を……瑚太朗は腕で受け止める。
 刀は肉を裂き、骨に至る。だが、そこまで。
 ルチアの超振動の刃。斬れないものなど存在しない。
 その刃が…瑚太朗の骨を斬り裂けない。
 自分が世界で一番不幸だと思い込んでいる女。その横っ面を張り倒す決意。連れ帰るという絶対の意志。
 自分の苦しみを共感させたいだけの安っぽい刃に、瑚太朗の強固な意志は斬り裂けない。
 瑚太朗の刃と触れている部分…腕の傷口から、火花とは異なる何かが溢れ出る。
 オーロラ色に輝く、形態を持たない飛沫。それはまるで、瑚太朗の意志そのもののようで…

 CG添付

 「俺だよ…」
 ルチアの意味。それはルチアにとって、ではない。瑚太朗にとって、だ。
 瑚太朗がルチアを救おうとするのは、ルチアのためじゃない。瑚太朗自身のため。

 「お前の自殺願望大いに結構!!だがな、俺の都合最優先で行かせてもらうぜっ!!」
 瑚太朗にはルチアに意味がある。
 ルチアにそれをわからせるために、オーロラの意志はルチアの刃に耐える。
 いや…むしろ飲み込む。削り取る。
 瑚太朗が腕を振り上げると同時に、ルチアの刀は真っ二つに折れて宙を舞う。
 振り上げた腕は彼女を殴り…いや、そうではない。
 彼女の横を素通りし…抱き締める。
 もう一度、好きだと伝えるために。決して死なせないために。

 ぬぅおおおおおルチアアアアアアア!!ヽ(`д´;)ノ



 一年後。
 あれ以来、世界中のシェルターを転々とする生活が続いている。
 毒を抑えることのできるその日まで、彼女は陽の光を拝むことは出来ない。
 それを、ルチアは自分への罰なのだと言う。
 風祭での惨劇。あの犠牲者のことを忘れたことは、一日たりともない。
 あの日、世界の命運は彼女にかかっていた。
 彼女もまた『鍵』。世界が滅ぶか否か、その責任を負う者。
 あんなことは、二度と繰り返してはならない。
 そんな心配がない世界になるようにと…瑚太朗は強く願うのだった。


長い……(´・ω・`)
そんなことよりルチア可愛かったです(゚∀゚)

個別ルートクリア後にもあと3つのルートがあるっぽいです。
ブログに書く予定はありませんが……Keyってすごい(´・ω・`)
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